チェスターコートの着こなし方を解説 カジュアルスタイルで使うには?

1月はコートの具体的な着こなしについても書いていきます。

まずは、今シーズンもトレンドが続くチェスターコートから。

元々ドレススタイルには定番のコートですが、数年前から大流行しており、色々な層に普及したように思えます。

その人気は今年も衰えず、今では普通の大学生でも着ていますね。

前にチェスターコートでおすすめの物を紹介したところ、他のおすすめ記事と比較して多くのアクセスをいただきました。

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また、コートの選び方については、以前書いたのでここでは省略します。

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素材、シルエット、色、ディテール、それぞれ詳しく解説しています。

「シングルやダブル、比翼仕立てって何?」「どんな色がおすすめ?」という方、まだお読みになっていない方は是非。

「今シーズンのコートのトレンドについて詳しく知りたい!」と言う方は、こちらも合わせてお読みください。

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着こなしの基本

まずは基本的なことから。

チェスターコートのようなロングコートを着こなす場合、Yラインと呼ばれるシルエットを構築するのが定石になります。

Yラインとは、トップスにボリュームを持たせ、ボトムスのボリュームを抑えたシルエットのこと。

http://mackintosh.com/wp-content/uploads/2016/07/26-800×1200.jpg

画像では、パンツを細身かつ収縮色の物にして、下半身をスッキリさせてYラインを作っています。

トップスにはもちろんコートを着ているのでボリューム感がありますね。

「じゃあロングコートにはスキニーパンツが必要なの?」と思われるかもしれませんが、そういった極端な物でなくとも大丈夫です。

確かに、スキニーパンツのような物のほうが綺麗なYラインが作れますが、あまりシルエット論に縛られるのは良くないでしょう。

現在、メンズのパンツのシルエットは太めの方向に変化しつつあり、ワイドパンツのような極端に太い物がトレンドになりそうだったり、スキニーパンツもまだ需要があったり・・・と色々ゴチャゴチャしています(笑)。

それはトレンド感の強いカジュアルなファッションだけでなく、大人の落ち着いたファッションでも同じ。

このような太ももはゆったりしていて、裾付近は今までの細身のパンツ同様に細い、テーパード型のパンツがこれからの主流になってくるでしょう。

https://www.shipsltd.co.jp/wp-content/uploads/2016/09/SHIPSMEN_05.jpg

シルエットは少し崩れますが、このような物でも大丈夫。

ただ、裾付近がしっかり細いのは重要です。

また、チェスターコートの襟はジャケットと同じようにラペルと呼ばれる折り返しになっていて、首元にボリュームがありません。

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なので首元が寂しくなってしまうことがあり、そのため首が覆われるタートルネックのニットなどと相性が良いです。

チェスターコート+タートルネックという着こなしは今では定番中の定番ですし、自然にやっている方も多いと思いますが、こういった理由があるんですね。

詳しくはこちらの記事で解説しています。

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最近書いた記事ですが、検索から読んでくださる方が多いので書いて良かったです(笑)。

もちろん、必ずタートルネックを合わせなければいけないわけではありません。

「あくまで、その方が着こなしやすいよ!」というだけです。

もしクルーネックのニットをインナーにして首が寂しくなったら、このようにマフラーを垂らすだけでもかなり印象が変わります。

http://static.boglioli.it/media/wysiwyg/looks_import/pre_fall_16/04.jpg

もちろん普通にマフラーを巻いてもOK。

イタリア人のように襟を立てるのも良いでしょう。

フロントのボタンを留めるかどうかは、お好みで。

ただ、フロントを開けたほうがコートの裾が広がるのでYラインのシルエットは作りやすいですね。

後述しますが、カジュアルに着こなす場合であればインナーなどで着崩すことになるわけですが、その場合はボタンを留めてしまうと見えなくなってしまいます。

ボタンの留め方はジャケットと同じで、正式には一番下のボタン以外を留めます。

3つボタンがあったら、上2つを止めて下のボタンは留めません。

しかし、一番上のボタンがラペルの裏に付いていて折り返されて見えない、”段返り”と呼ばれる仕様の物は、真ん中のボタンだけ留めましょう。


上手にドレスダウンして着こなそう

ジャケットの着丈を長くしたような見た目のチェスターコートは、当然かなりフォーマルなアイテム。

なのでスーツやジャケパンなどのドレススタイルとの相性が抜群ですが、もちろんカジュアルなスタイルにも使えます。

そのために必要なのが、”ドレスダウン”。

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ドレススタイルをベースに、カジュアルなアイテムを取り入れて着崩すわけですね。

しかし、ただカジュアルなアイテムを取り入れれば良いわけではありません。

テイストを揃えるのも同じくらい大事なこと。

分かりやすい例を出すと、チェスターコートにスニーカーやハットやリュックを合わせたようなコーディネート。

いわゆる大学生の量産型と呼ばれているスタイルですが・・・。

正直、僕はあまり好きではありません。

「ありふれているから」とか「個性が無いから」と言った話をしているわけではなく、単純に統一感が見られないからです。

チェスターコートやハットという極めてフォーマルなアイテムを、スニーカーやリュックで無理やりカジュアルに寄せているように見え、”わざとらしさ”を感じてしまうからでしょうか・・・。

というわけで、ドレスダウンはあくまで自然に見せるのがコツです。

具体的な例を見ていきましょう。

まずはインナーをタートルネックのニットにしたコーディネート。

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まだどんな風に着こなせば良いか分からない方には、是非お手本にしてもらいたいコーディネートです。

先ほど言った通り、タートルネックを使えば首元にボリュームを付けることが出来ます。

また、白のタートルネックなので抜け感が生まれていますね。

これが黒とかグレーとかネイビーであれば、一気にドレス寄りのスタイルになってしまいます。

白であればどんな色のコートとも合うので着回しが利きますし、白のタートルネックはどなたでも1着持っておいて損はない鉄板アイテムです。

チェスターコート+白のタートルネックというのはあまりにも定番のスタイルですが、こういったメリットがあるんですね。

パンツはグレーのスラックス、靴は黒のローファーで、あくまでドレススタイルをベースにしているのが分かると思います。

もっとカジュアル寄りにしたい場合は、インナーのニットに明るい色の物を選ぶのも良いでしょう。

派手な色を挿し色にするのもアプローチの1つです。

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こちらのコーディネートは、インナーをニットにするのに加え、ボトムスをコットンパンツに、足元をスニーカーにしてドレスダウンしています。

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チェスターコート以外は全てカジュアルなアイテムですが、ゴチャゴチャしているようには見えませんね。

色使いもグレー・ネイビー・白というほぼモノトーンなので、カジュアルな印象が抑えられています。

パンツも靴も膨張色で足がかなり太く見えてしまうので、誰にでも出来る着こなしではないですが…。

スニーカーでも、今にも走り出しそうなイメージの物ではなく、このようなレザーのシンプルなデザインの物であれば合わせやすいでしょう。

是非参考にしてみてください。


いかがでしたか?

チェスターコートは少し難易度の高いコートですが、ポイントを押さえれば大丈夫です。

ドレススタイルにも、カジュアルスタイルにも使えるようになりましょう。


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