コーディネートを決めるとき、皆さんはどうしますか?
一番着たいトップスを中心にして、それに合うパンツや靴を選んだり。
全体的なイメージを最初に考えて、それに沿って構築していったり。
時きには履きたい靴から決めたりするのもいいですね。
色々なアプローチがあると思いますが、どんな場合でも知っておくと必ず役立つ考え方があります。
それが、”ドレスダウン”です。
ドレスアップは聞き慣れた言葉だと思いますが、ドレスダウンはその反対。
ドレススタイルからドレスな要素があるアイテムを差し引いたり、カジュアルなアイテムに変えたりして着崩すことです。
具体的な例を挙げましょう。
分かりやすいように”ドレススタイル”を一般的なスーツと定義します。
「スーツのことなんて分からない!」という方も大丈夫。
ジャケットを着て、中にシャツを着て、ネクタイを締めて、スラックスを履き、革靴を履いてる姿を想像してください。
さっそくスーツをドレスダウンしていきます。
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ドレスダウンの具体例
今回は、
「休日にカジュアルな格好で街をぶらぶら。
でも夜はちょっと綺麗なレストランで食事をするから、ジャケットは持っておきたいな・・・。」
という時の場合を考えてみましょう(笑)。
コーディネートを決める時、TPOは大事ですからね。
まず当然ですが、スーツのままだと全然カジュアルではありません。
ドレス要素満載です。
とりあえずネクタイを外して、シャツをカジュアルなものに変えて、ボタンを2つくらい開けて、足元も同じ革靴でもよりカジュアルなものに変えてみましょう。
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スーツスタイルを崩すと色気がでますね。
しかし、休日ぶらぶらする格好としては、まだまだドレススタイルに寄り過ぎている。
それではジャケットをカジュアルなものに変えて、インナーをニットに、パンツをスラックスからチノパンにしてみます。
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最初に比べると、かなりカジュアルな装いになりました。
「オフの日はこんな格好をしてるよ!」という方も多いでしょう。
しかし、今回はもっとラフな格好をしたい・・・。
思い切ってジャケットの中をシャツからTシャツにして、チノパンをジーンズに変えてみます。
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ちょうどいい感じではないでしょうか。
ドレスな要素を残したままカジュアルな装いになりました。
ジャケットを着ていると浮いてしまう場所なら脱いで持っておいて、レストランに入る時に着ればOK。
色々なシチュエーションに対応できます。
上手くバランスをとるために
これがドレスダウンという考え方です。
慣れれば時間はかかりませんし、あらゆるパターンに自由自在に対応できるようになります。
もう少し綺麗目にしたいときはインナーをシャツやニットにしたりすればいいですし、もっとラフにしたかったらジャケットを脱いだり、靴をスニーカーにするといいですね。
つまり、バランス調整を行っているわけです。
そして上手くバランスを調整するためには、基準をしっかり意識して、そこからの距離を正確に測ることが出来るようになることが大事です。
今回は基準はスーツでした。
そのスーツの状態から目標であるカジュアルスタイルまでの距離をどうするか決めるのがバランス調整です。
では、なぜわざわざドレススタイルを基準にして考えるのか?
それは大人のスタンダードなファッションはドレス寄りだからなんですね。
別に「休日もタイドアップしろ!」とか「スニーカーは履くな!」なんて言っているわけではありません(笑)。
リラックスして過ごしたいときは、うんとカジュアルな装いで良いんです。
あくまで、「ドレス要素がある物を”足す”のではなく、”引く”ようにしよう」ということですね。
これを意識するだけでも、雰囲気がグッと変わるはずです。
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今回は分かりやすくするために、「シャツをカジュアルなものに変えて・・・」と書きましたが、同じシャツでも襟の形や生地や色などによって、”距離”は変わってきます。
「ジャケットってどれもドレスなアイテムじゃん!」と思われる方もいるかもしれませんが、やはりジャケット一つ取っても、色や生地やディティールなどで変わってくるんです。
そして、そういった判断が出来るようになるためには”体系的な知識”が必要です。
それをこのサイトを通じて皆さんにご紹介していきます。
ドレスダウン、ぜひ実践してみてください。
ドレスダウンの具体例をもっと見たい方は、是非こちらの記事をご覧ください。