マフラーに関することは一通り書き終えたので、今回は同じメンズの冬の小物として欠かせない、手袋について。
そういえば、男性で手袋をしている方はあまりいませんよね。
手袋をするのはちょっと面倒だと思ってる方も多いはず。
「寒かったらポケットに手を突っ込んでおけばいいや」みたいな…(笑)。
手首は、首と同様に寒さを感じやすい部位なので、しっかり防寒する必要があります。
いくらオシャレな服を着ていても、背中を丸めながらポケットに両手を突っ込んでいたら果たしてそれはオシャレなのか・・・。
ファッションってただ服を着て終わるのではなく、立ち振る舞いとかも大事だと思うんです。
そういった面から見ても、防寒って凄く大事です。
とは言え、ポケットにちょっと手を入れるのもカッコいいですけどね(笑)。
雑誌やカタログのモデルとか、大抵さりげなくコートとかパンツのポケットに手を入れてますし。
でも、寒いからポケットに手を入れてますって感じはしないですよね。
そこが重要なんじゃないでしょうか。
「スマホが使えないから不便だ」という方も、最近はタッチパネル対応の手袋も多く販売されています。
荷物としてもかさばらないですし、是非この機会に一度考えてみてください。
それで、「じゃあ、手袋を買うか!」となっても、これが意外に難しい。
手は面積としては小さいですが、靴と同様に体の先端なので意外に目立ちます。
更に、手は良く動かすので余計に目に留まりやすい。
適当にこれでいいや、で選ぶとコーディネートに悪影響が・・・。
というわけで、今回は手袋の種類と選び方について解説していきますね。
種類
メンズの手袋は大きく分けて2種類。
ニットとレザーです。
まずはレザーグローブから。
名前の通り革で作られた手袋で、スーツなどのドレススタイルと相性が良いです。
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レザーグローブによく使われる革にはナッパ(羊革)、ディア(鹿革)、ペッカリー(猪革)などがあります。
ナッパ(羊革)は柔らかく、艶があります。上の画像も羊革です。
ディア(鹿革)は耐久性に優れ、生地にシボ感があります。
ペッカリー(猪革)もゴートと同じくシボ感があり、更に表面に小さな毛穴があるのが特徴。
革のドレス度は、ペッカリー<ディア<ナッパの順に強くなっていきます。
スウェードのレザーなども秋冬らしさを感じられるので良いですね。
また、デザインとして縫い目(シーム)にも種類があります。
こちらは縫い目が外から見える、アウトシーム。
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端にステッチが入っていますね。
ちなみにこれはディアスキン。シボがあるのが分かると思います。
こちらは縫い目が見えない、インシーム。
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同じレザーのグローブでも、アウトシームより、ステッチが見えないインシームの方がドレッシーになります。
レザーグローブにはライナー(裏地)があるタイプと無いタイプがあります。
ライナーありのメリットとしては防寒性が高まることや、付け心地が良くなることです。
デメリットはレザーよりライナーの方が早く傷みやすいのと、着膨れがあったりします。
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ライナーなしのメリットは長く使えること。着膨れも無いですね。
しかし、防寒性はもちろん劣ります。
安値のレザーグローブには化繊のライナーが使われていたりしますが、蒸れやすいようです。
やや高価にはなりますが、ライナーありなら素材はカシミヤがベストでしょう。
次にニットグローブ。
手袋と言えばこちらを想像する方のほうが多いかもしれません。
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素材はウールやカシミヤなどが一般的。
安値の手袋にはナイロンやアクリルの化繊が混紡された物もあります。
カシミヤは温かく、肌ざわりも良いのでオススメです。
カジュアルな手袋と言えば、ここ数年ハリスツイードが大人気。
数年前に大ブームになり、今でもどこのセレクトショップに行っても見ることができます。
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良い意味でゴワゴワした生地の見た目通り、耐久性にも優れています。
カントリー調の生地感が味がありますね。
ただ、一目でハリスツイードだと分かってしまうのと、使っている人も多いので、他人と被りたくない人は避けたほうがいいかもしれません(笑)。
手袋はどう選ぶ? ニットか?レザーか? 色も大事
手袋を選ぶ際、重要なことは色々ありますが・・・。
まずはシルエットに注意してください。
マフラーなどはボリューム感を重視する方も多いかと思いますが・・・。
基本的に、首元と違って手にボリュームは必要ありません。
スッキリとした、スリムなシルエットの物を選びましょう。
特に指先。こんな感じの、太い物が多いです。
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指が太く見えて不格好ですし、けっこう目立ってしまいます。
特にレザーグローブは使っていると伸びてくるので、ちょっときつめのサイズを。
サイズが合ってないと不格好な上に、外気が入ってきやすいので防寒性も下がってしまいます。
ちなみに、脱ぐときは指先を引っ張る方が大半だと思いますが・・・。
実は、あれは指の部分が伸びてしまうので止めた方が良いです。
手首側から脱ぎましょう。
それでは、ニットにするか、レザーにするか。
一般的には、ニットグローブにはカジュアルスタイルが、レザーグローブにはドレススタイルが似合います。
しかし、ニットグローブでもハイゲージの艶のある、スーツに合わせても違和感が無い物もありますし、逆にレザーグローブであっても、シボ感のある生地でアウトシームの物であれば、カジュアルスタイルにも使いやすいでしょう。
つまりフォーマル過ぎたり、カジュアル過ぎたりすると使用用途は限られるというわけですね。
例えば、黒のインシームのレザーグローブは、靴で言うところの黒の内羽根式ストレートチップ。
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かなりフォーマル寄りのドレススタイルにはどちらもピッタリですが、カジュアルスタイルには合わせ辛いですよね。
確かにレザーの手袋はかっこいいですが、もし普段のスタイルがカジュアル寄りなら使いにくいかもしれません。
逆にスーツを普段よく着て、休日もジャケパンという方でしたら、ニットでも良い物はありますが、レザーグローブをおすすめします。
まぁ、コスパという面で見ればどんなスタイルにも使える物が良いのかもしれませんが、出来れば複数持ってて、用途によって使い分けるのがベストです(笑)。
最後に色について。
小物などはどうしても単体で見て綺麗な色を選びたくなってきますよね。
黒のシンプルな物も良いですが、明るい色も良いな~みたいな。
よく分かります(笑)。
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そういった物も着こなすことが出来ればオシャレですが、まだあまり手袋をお持ちでないなら、着回しの利く使いやすい色がオススメです。
スーツであれば、まずはベルトや靴と同じ色のレザーグローブを合わせるのが良いですね。
そうなると自然に選択肢は限られてきて、黒、ブラウン、ネイビーなどに落ち着きます。
実際、レザーグローブであればこの3色の展開が最も多いです。
カジュアルスタイルにおいても、既にコーディネートに使っている色を選ぶのが統一感が出てオススメ。
いわゆる、“色を拾う”ということです。
また、アウターと同色の手袋をすれば、腕を長く見せられる効果もあります。
腕と手の境界線が目立たなくなるからですね。
明るい色の手袋を使いたい場合であっても、この色を拾うという感覚は非常に役立つので、是非実践してみてください。
いかがでしたか?
手袋の種類と選び方を解説しました。
これから最も寒くなる時期ですから、そろそろ手袋をコーディネートに取り入れてみてはいかがでしょうか。