メンズの代表的なコートの種類を徹底解説 

気がついたらもう11月。

気が早いもので、ハロウィンが終わると世間はもうクリスマスムードに・・・。

ですが、今しか出来ないコーディネートは必ずあるので、ファッション的な意味でも、11月をしっかり楽しむのが良いと思います。

着る服の選択肢も増えて、これからますますオシャレが楽しくなってきますね。

さて、「今しか出来ないコーディネートを楽しもう」と言っておきながら申し訳無いなのですが・・・。

現在のアパレルの販売システムでは、人気商品はオンシーズン前に売り切れてしまい、実際に着る時期になってから買い物をするのでは遅いのです。

お店には、ちょうどコートやダウンジャケットなどの真冬のアウターが揃い始めたころ。

これらのアウターを着るにはまだ早いですが、寒くなると一気に売れてしまうので、是非今のうちにお買い物の計画を考えてみてください。

そんなわけで、今回はメンズのコートの種類について。

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↑のページに書いてある方針通り、今回は”体系的な知識”。

今月中には、アイテムごとに今シーズンのトレンドを詳しく解説する記事も書く予定なので、そちらもお楽しみに。

それでは、代表的な物の特徴を解説していきます。


ステンカラーコート

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バルカラーコート、バルカマーンコートとも呼ばれます。

非常にシンプルなデザインです。

襟は後ろが高く前が低い、折り返す形をしていて、ステンカラーという名前はここからきています。

襟から袖下にかけて斜めに切り替えが入る、ラグランスリーブと言われる袖なのも特徴。

また、正面のボタンが隠れる仕様になっていて、これを比翼仕立てと呼びます。

レインコートの1種なので機能性に優れたディティールですね。

着丈が長く、ウエストをあまり絞ってないのがスタンダードなシルエットです。

ビジネスのイメージが強いかもしれませんが、カジュアルスタイルでも人気で、毎シーズン様々なブランドから販売されています。

ステンカラーコートで有名なブランドと言えば、やはりMACKINTOSH(マッキントッシュ)でしょう。

トレンチコート

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定番中の定番であるトレンチコートですが、実は元々イギリス軍のミリタリーウェアとして開発されたものです。

特徴は色々ありますが、代表的なのは肩のショルダーストラップ(エポレットとも言います)。

戦時中、仲間が倒れた時にはこのショルダーストラップを掴んで引っ張ったそうです・・・。

ウエストベルトも欠かせないディティールの1つで、ウエストが絞られたシルエットになります。

襟元にはチンストラップ、袖にはカフストラップがあり、防風・防水の役割を果たしています。

レインコートでもあるので、素材は防水性のあるコットンギャバジンが一般的で、耐久性にも優れています。

機能性を追求したデザインですが、正面はダブルブレストなのでクラシックな雰囲気で威厳も持ち合わせているのが魅力的ですね。

トレンチコートのブランドと言えば、元祖でもあるBurberry(バーバリー)やAquascutum(アクアスキュータム)などが有名です。

Pコート

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Pコートも元々はイギリス海軍のミリタリーウェアで、漁師の間でも使用されており、海で使われていたのでボタンには碇のマークが彫られてあります。

「PコートのPって何?」と思われるかもしれませんが、英語ではpea coatで、発音を勘違いしてpeaがpになったんだとか。

襟が大きいのも特徴ですが、襟を立てて、波の音に邪魔されずに連絡を取り合うためにこのようなデザインになったそうです。

もちろん防寒性や耐久性も必要とされたので、生地はメルトン(ウールを圧縮させた厚手の生地)が一般的ですね。

トレンチコートと同じくダブルブレストですが、着丈がかなり短いので少しカジュアルな印象があります。

ダブルブレストのドレス感がありながら、着丈が短いので重すぎず、非常に使いやすいコートです。

学生にも着られており、日本でも定番です。

チェスターコート

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正式名称はチェスターフィールドコート。

19世紀にチェスターフィールド伯爵が最初に着たことから、その名がとられたそうです。

ジャケットの着丈を長くしたようなデザインから見てもわかる通り、非常にフォーマルなデザインで、ドレススタイルにもよく用いられます。

元々、人気というか定番ですが、ここ数年で大流行し、大学生の間でも着られているのがよく見られました。

トレンドアイテムなだけに、「数年後には着られなくなるんじゃ・・・?」と思う方もいらっしゃるかもしれませんが・・・。

当時のトレンドを反映して、ウエストがかなり絞られていて、なおかつ着丈も短いチェスターコートも見られましたが、そういった極端なもので無ければ大丈夫です。

ボタンはシングルが多いですが、ダブルブレストのものもよく見かけます。


ポロコート

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名前の通り、ポロ競技のプレイヤー・観戦者のために作られたのがポロコートです。

トレンチコートと似ていますが、作られた目的が違うのでトレンチほどミリタリー要素は無く、生地もコットンギャバジンのトレンチと比べると、ウールで上品です。

ダブルブレストなのでドレス感がありますが、チェスターコートと比べるとカジュアルな印象。

袖のターンナップカフやバックベルトのようなスポーティなディティールがあるからです。

襟もPコートのように大きなデザイン。

元々は英国の紳士達が愛用していましたが、アメリカに渡り、Brooks Brothers(ブルックス ブラザーズ)がポロコートという名で広めたそうです。

当時はブルックスブラザーズのキャメルのポロコートが大流行したとか。

どこかアイビーなイメージがあるのはそのためなんですね。

ダッフルコート

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日本でもお馴染みのダッフルコート。

最初は北欧の漁師たちが着ていたそうですが、第二次世界大戦時にイギリス海軍が採用したことによって一般的になりました。

特徴はフードが付いていることと、フロントにはボタンではなくトグルという留め具が使用されていることです。

なぜかと言うと、ボタンより大きいトグルにすることによって、手袋をしたままでも着脱がしやすいからだそうです。

このトグル、海軍が使用していたものは木製だったようですが、現在は水牛角のトグルを使用した物もあります。

防寒性が求められるので、生地は厚手のメルトンが一般的。

ダッフルコートで有名なブランドと言えば、Gloverall(グローバーオール)です。

モッズコート

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http://www.fredperry.jp/client_info/FREDPERRY/itemimage/F2476_46_Z1.jpg

アメリカ軍のミリタリーウェアで、正式名称はM-51。

60年代のロンドンでモッズというサブカルチャーが流行し、当時の若者が着ていたことからモッズコートと呼ばれるようになり、世界的に広がりました。

着脱可能なファー付きのフードが搭載されているのが特徴。

後ろの裾が割れているので、フィッシュテール(魚の尾)と呼ばれています。

裾にはドローコードが付いているので、太ももに巻きつけるとコートが体に固定されるので動きやすくなります。

生地は撥水性のあるナイロンのものが一般的。


いかがでしたか?

現在では、今回解説した代表的な物をベースに、色々なディティールをミックスしたデザインのコートや、素材・生地を変えたコートなどが様々なブランドから作られています。

多様化されてきており、細かく分ければ何十種類もありますが、この記事で挙げたベーシックなものを覚えておけば困ることは無いでしょう。


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